都議会の野次でセクハラまがい、というかもはや最近は聞かないレベルのセクハラ発言があり、
それを書いたブログやFacebookを元にネットでちょっとした騒ぎになって、
ついにテレビが取り上げたりあちらこちらで祭りになった最近の話。

はじめに取り上げた都議会議員おときた駿さんのブログ

本日の一般質問で、塩村あやか議員が登壇しました。
彼女はその中で、東京都では晩婚化が進んでいる現状を説明し、
都の結婚・妊娠・出産に対する取り組みについて鋭く指摘していました。

その中でなんと、議場からとても大きな声で

「そんなことを言う前に、おまえが早く結婚しないのかっ!!」

という、信じられない野次が飛んだのです。


彼は同年代で色々と注目していたので、比較的初期からこの事態を知ることとなったのだけど。


事の顛末はたくさん記事があるし今更私が拙く説明してもしょうがないので割愛するとして、
これも私の稚拙な意見など述べてもしょうもないけど、それでも思うところあるので残しておく。


野次ったおっちゃんが誰かは知らないし、特定されるかどうかに興味はないけど、
あのおっちゃんのヤジは、結構な『一般的』な意見だと思う。

言いたいことは2つあって、
ひとつは自分が出来もしてないことを言うなよ、っていうことを政治家が、しかも日本の首都である都議会が言うということ、
もうひとつは子供を産んでない人は1人前ではないと言う考え方が多くのひとの考え方としてあることについて。


前者についてだけど、
少子化対策や不妊治療についての質問をしていた子供のいない塩村あやか議員に対し、まず自分がやれよと言うニュアンスの野次があったということ。

普通の人の考え方として、「あの人自分ができもしないのによく言うよね」って言う考えはあるし、理解もできる。
やってもないことを何で出来るんだと。
自分ですら出来ないのに何理想ばっかり言ってるんだと。


でもそれを政治家が言っちゃダメだと思う。
今できてないこと、できないことに対して、どうしたら解決できるのか、どういう状態が理想なのか。
それを掲げて目指して行くのが政治家と言う職業のメンタリティなんじゃないか。

もちろん、日々の業務ではくだらないお役所仕事だったり、つまらない手続きだったり、面白くもない議題に対してあれこれ議論したり根回ししたりに腐心しているかもしれないけど。

でも、理想に向けて解決して行くのが政治家なんじゃないのか。
それに期待して市民は投票したんじゃないかと。


というか、そこまで見極めて投票すべきたけど、
それは出来てないのが実態なんだと。
だから低俗な議会になってしまっても、市民のチェックが働いてないから自浄作用も働かない。
政治家の問題は、そのまま有権者の問題だ。


そして、そのような人達が、自民党だから、自分達と同じような意見を言ってるから、と投票した結果。
チェック機能が働かず、低俗な市民の代表も低俗になる。
口が悪いけど、世の中がバカばっかりなのは知ってる。
でも、バカがバカを選ぶんじゃなくて、バカがバカなりにいいなと思う人を選んだ結果、
世の中を良く出来る力を持った人が選ばれるというべきじゃないのかと。

何というか、政治に対してものすごく脱力してしまった事件だった。
(最近、脱力続き。)


そして後者の、世の中にはびこる「子供を産まないと一人前じゃない」という考え方。

私も最近出産して、身を持って母親ってすごい、と体験したし、
人の親になると言うことはこれまでの人生とくらべてどれだけの重圧があるだろうとか、
責任感が伴うと言うことを実感しているけど、
だからといってそれが子育てをしないと体験出来ないことだとは思わない。


子供を産み育てるということにはそれだけの、なんというか否応なしに人間をひとつ上の、というか後ろの、というかそのフェーズへ持っていく力があると思うけど、
そうじゃなくたって、色々な成長の力ってあるし、
それをしないから子供だからという考え方はものすごくエゴだ。
よく「意識高い系」の自己啓発書にありがちな、「オレが辿ってきたらこういうふうにスゲーことがあったから、このやり方マジ正しいから」理論。

確かに子供を産んだことで成長したと思うけど。
だから子供を産んでいない人が成長していないわけではない。
他人のことは他人だし、同じ様に成長するのか、成長していないかなんて、
簡単に決められることでも簡単じゃなくても決められることではないだろうと。


だいぶ長くなったけど。
結局、「自分がそうだったから子供を産んで一人前になるのが普通」という
考え方の人が多いということ。

そして、そのような人達がたくさんいて、選挙で選ばれる人もそういう考え方だということ。


若者が選挙に行かないから政治家も若者を見ない。
そういう問題も多分に現れたなと。
そんな感想を持った今回の事態でした。


まだもうちょっと見届けてから、もう少し言いたいことがあると思います。
乱文すみません。